ごあいさつ

当会は任意団体「信州大学みらい産業共創会」を発展的に解散し、2023年4月6日に法人格を有する「一般社団法人信州産学みらい共創会」として発足しました。1995年に信州大学工学部における研究を支援する組織として創設された「地域共同研究センター研究協力会」を起源とし、企業等、大学・大学校、公的機関・自治体における知識と経験が結集しました。大学・大学校が保有しているシーズと、企業等のニーズとのマッチングによる成果を数多く挙げ続けています。

我が国では現在、少子高齢化の進展、地域間格差の拡大、地球温暖化、自然災害の激甚化や頻発化といった様々な社会課題が存在する中で、地域社会や企業等が持続的に発展していくため、技術革新やイノベーションの創出が求められています。特に、デジタル技術、航空宇宙システム、ロボティクス、バイオ技術、フュージョンエネルギー技術などの急速な進展に伴う対応は、益々重要となっています。

我々を取り巻く世界経済の環境変化も著しく、米国政権が打ち出した相互関税は、長らく続いたグローバル化の潮流に終止符を打ち、脱グローバル化へと導くかのような衝撃を与えています。グローバルなサプライチェーンが複雑に絡み合い、経済的相互依存が深化した昨今において、地政学リスクの再燃と経済的ブロック化（デカップリング）が同時に進み、経済的合理性と政治的合理性のはざまで、政治・経済・社会環境は不確実性が増しています。このような環境のもと、産学官で社会変革を牽引していくことで、地域変革や、産業競争力強化、地域社会・グローバル課題の解決に繋げることができると考えています。

当会では、会員企業の皆様が抱える経営課題の解決に寄与する専門のコーディネーターを配し、ご支援いただく諸機関との連携を強化するとともに、様々な講演会、セミナーを積極的に開催しています。加えて、新技術の社会実装を早期に果たすため、産学官が参画するコンソーシアムやプロジェクトも拡充していきます。 皆様の思いを込めたアイディアと情熱をお持ちよりいただき、多様な仲閒と一緒に技術革新やイノベーションの波を起こしていきましょう。

一般社団法人 信州産学みらい共創会

会長（代表理事）

丸山 将一

（エムケー精工株式会社　代表取締役社長）